みわ智恵美

横浜みなとみらい20街区。ここに新たな展示場と会議施設等と
ホテル(一部会員制)が一緒になったMICE施設が作られようとしている。

20街区のお向かいにあるマンションから20街区を見た写真。ご覧の通り、臨港パークの手前になる。右に少し見えているのが、パシフィコ横浜展示場。

問題は、民間企業が２０街区に何かを建てるのではなく、ここに建てるのが他ならぬ横浜市ということで、見過ごすわけにはいかない事態が出てきているのである。

上の写真は臨港パーク側から見た様子。（右後方で工事のクレーンが見えるが、スーパーマーケットとビジネスホテルを建設している）

横浜市が民間活力を利用して民間にMICE施設を建設してもらい、土地代含めて約５００億円投入。これを20年かけて横浜市が支払っていって、全てが横浜市の建物になるという算段だ。毎年支払うべき25億円以上の税収増が見込めるのか。

上の写真で右がパシフィコで左が２０街区だが、その間にある緊急輸送路である港湾２号線を「廃道にして建設してもいい」と、民間に提案したのが他ならぬ横浜市。

みなとみらい地区の「すずかけどおり」から、まっすぐこの２号線道路方向を見ると、臨港パークの丘とその木々が見える。上の写真の中程にある茶色の部分が「丘」である。ここに、中央右奥に少し見えているパシフィコより高い建物を景色を遮って建設する計画だ。

地図の真ん中あたりにある「みなとみらい中央地区」と青で書かれている街区
が、２０街区である。この街区を囲む道路を廃道にするということだ。左の地図に廃道予定の道路にピンク色を付けた。

２０街区の真ん中の緑のラインは「キング軸」と名付けられている、新高島駅から臨港パークを直線でつなぐ「歩行軸」である。下の写真がすでにできているその歩行空間。

こんなに気を使って街づくりをしているのに、景観から見ても、海へと繋がる事を予感させる空間を塞ぐ建物を建てていいのだろうか。

どの大通りからも、海へと繋がるっていることで、街のどこにいても海を感じさせる街「みなとみらい」のイメージダウンではないだろうか。