みわ智恵美

三輪 ちえみ
日本共産党横浜市会議員
駆けある記

空港が必要ー県臨調傍聴報告ーその2

2012年9月20日

さて、県有施設を全廃して、高く売れそうなところは民間に売り払い、市町村への補助金を全廃・凍結するなどして生み出した財源は、ここぞと思う分野に力を入れていくという議論の中で、

世界最高水準の医療を受けられると、世界から人が来る神奈川に。シンガポールに負けない、学者、研究者が集まるように、空港が必要であるとの小川委員の発言。

これには、呆れた。

緊縮と成長エンジンのつながりを最終意見書にまとめると司会の増田委員が議論を締めくくった。

知事は、会議の終わりに、沈みかけの船の浸水をどう防ぐのか、沈むのを止めるだけでなく、前へ進める。このエンジンをまわしていくコンセプトが「命かがやくマグネット神奈川」だと発言した。

私は、この日の議論を聴きながら、知事の浸水を防ぐやり方は、沈みかけの船から、動けない人、弱い人、子ども、高齢者をどんどん海の中に投げ入れて置き去りにし、身が軽くなった自分たちだけが乗った船を進めていくというやり方なんだなと分かった。

「命かがやく」などと口にするのも恥ずかしい。

命をつなぎ、県土を保全する農林水産業を切り捨て、県民が気軽に文化や自然を楽しむ事も、福祉・医療・教育も全て受益者負担。お金がなければ受けられない。

確かに、湘南国際村など日本共産党はムダな施設として反対したものもあるが、そのような施設を1つ1つ考える余裕はないと何もかも一緒くたにして全廃だという乱暴さである。

入居競争率が10倍から20倍という人気の県営住宅を全廃。福祉先進県としてのノウハウを築いてきた誇りも何もかなぐり捨てて福祉施設を全廃。文化施設も全廃。美術館・図書館・植物園・公園・体育センター・ライトセンター・金沢文庫も全廃だ。

小児医療費助成事業(こどもの医療費への助成制度)、重度障がい者医療費支援制度も凍結だ。

これでは県である必要は無い。そこで神奈川州だそうだ。

先日、この臨調の事を知った方が「県民税を納めない方法は無いでしょうか。神奈川県民でいたくない。酷過ぎる。」と言われた。

本当に、県の意味は無い。私たちが税金を納めるのは、心豊かで誰もが安心してくらせる神奈川であって欲しいからではないだろうか。福祉・医療・教育が充実してこそ安心で豊かな自治体といえる。

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