みわ智恵美

三輪 ちえみ
日本共産党横浜市会議員
駆けある記

ともかく県有施設は全廃だー県臨調傍聴報告ーその1

2012年9月20日

9月17日の県臨調(神奈川県緊急財政対策本部調査会)の傍聴では、県民無視というか,全く県民は目に入っていない黒岩知事の政治姿勢をしっかりと目撃した。

知事は会議の冒頭で、県庁本庁舎大会議室に傍聴に集まった県民には一瞥も無く、調査会委員にのみ「お暑い中出席いただき・・・・・」とのあいさつ。

暑い中県内から集まってきた県民に対しては、公開して見せてやっているのだとばかりの態度であると感じた。

㈱野村証券の顧問である増田寛也委員が司会進行役。

県有施設全廃が県民の間に大きな波紋を呼で、不安の声が大きく上がっているが、この点について知事は「大ナタが反響を呼んでいる」と得意そう。

県有施設について、考え方の原則は「全廃」「独立採算」「受益者負担」等などの価値観の共有をめざしましょうと日産の特別顧問である髙橋忠生委員。ここで、旧自治省財政局長で、竹下内閣から村山内閣まで7つの内閣で副長官を務めた石原信雄委員が、「県が本来果たすべきは最低限度、それ以上はもうできない,もう県に余裕は無い」と受け、ベンチャー企業社長(ご自分でそう名乗っておられました)の坂野尚子委員は、県財政状況の厳しさを県民は知っていないと感じた」と応援。
そして、㈱ゼンショウホールディングス(すき家、coco’sなど)社長の小川賢太郎委員が、「原則全廃と決めたのに、『原則全廃』の視点によるとは何か、結局やらなくてもいいとの疑いを持つ。1つ1つの経過について考える余裕は無い」との意見を出す。

ここで司会の増田委員が、「良い神奈川をつくるために我慢してもらう」これから「豊かな神奈川をつくるため」、「緊縮財政のためだけにやるのでは無く」と盛んに成長エンジンのための財源を作る事を表明。

海老名市長の内野優委員が、「県の役割をみてやらないとならない、首長としてみていく」と発言すると、小川委員が、「政治的に言われても困る、とはいえ即刻停止ではないが原則全廃である」と重ねて強調。それでも内野委員は、「私は視点で良いと思う」と発言。市長には全県の首長からの声が寄せられ,市民の声も届いているのだ。

この議論のまとめに、野村証券顧問の増田委員が、「官がやるより民がやる方が良いは是としましょう」と発言すると、すきや社長小川委員が、「サービスは向上、県有施設は全廃なんです」と受け、日産顧問の髙橋委員が、「県有施設に税金が注ぎ込まれているのをやめてほしい」と続けた。

県民の財産について、よく検討をしたわけでもなく、ただ財源をはじき出すためだけに「全廃だ」と発言している事がよくわかった。

「全廃」など全く語る資格の無い方々が、「エンジン」動かすための財源をどう出していくのかだけのために議論し、結論先にありきだと実感した。

 

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